金沢21世紀美術館で
内藤礼さんの展示を見た
空間を埋めるような展示ではなかった。
目をこらしても何もない
困ってると学芸員さんがここにあります
というふうに教えてくれる
音のない
広大な砂漠の中にいるのを
見させられているような
外にあった十字に垂らされた風になびく布
風が吹いても
微妙にからみ合わない。
触れ合わない
たくさんの小さな人型の人形も
全く視線が合わない
穏やかに
違い合いながら
生きる
優しい空間だった
疲れない
癒される
何もないほどに人は何かを作り出そうとする
あぁ
でも全くお門違いかもしれないけど
だけど
自分は自分で良いと思えた
対になる部屋に
こちら側は一人
あちら側は2人並んで
その人型すらなかなか見つけられない。
こちら側とあちら側
2人で同じ方向を向いて並んでいる
交わらない2人
あれはなんだったんだろう
いつのまにか反芻している
うつしあう創造
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